十数年前のことです。
私は当時、リンダ・ローザ博士の催眠療法のコースとは別の講座で、ヒプノセラピーのうちでも退行催眠(前世療法)を
中心に学んでいました。
ある日、他の受講者とペアになって交代で退行催眠の実習をしていたときに、その記憶が突然よみがえってきました。
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いつの時代か詳しくはわかりませんが、北米大陸でネイティブ・アメリカンとしての転生でした。
何らかの原因で他の部族と戦っている最中、劣勢の私はもう一人の仲間と必死に走って逃げていました。
私が男性、もう一人が女性です。
しばらく走り続けると森の中に泉が見えてきて、その向こう側まで行ければようやく逃げ延びられると思いました。
でもその瞬間に「ブン」という音が聞こえたかと思ったら、彼女の胸に矢が突き刺さっていました。
その後、ちょうどそれが合図だったかのように、敵は退却していきました。
私は無我夢中で彼女を両腕に抱え、泉の向こう側へ走って木の陰に隠れました。
でもそのときには、彼女は苦痛の表情を浮かべながらすでに息絶えていました。
私たち二人は走って逃げていて敵に追われていたのに、なぜだか背中側からではなく、胸に矢が刺さっています。
呆然としていた私は、しばらくしてハッと気付きました。
彼女は私に向けて矢が放たれるのに気付いて、身代わりになってくれたのに違いないと。
言葉にならないような声で泣き叫びながら、私は彼女に懇願していました。
「ごめんなさい! その胸の痛みを私もずっと感じ続けるから、どうか許して!!」
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私がその人生を終えるところまでの記憶は今は残っていませんが、この出来事を思い出すだけで十分だったのです。
そのころ私は胸に原因不明の違和感があって、心臓や肺などの検査を受けましたが、すべて結果は「異常なし」でした。
でもこの実習の後、いつの間にかその違和感は消えていました。
いまでもとても印象に残っている、私の退行催眠(前世療法)の体験のひとつです。
セラピー&ヒーリング トリニティ 大阪 ~リコネクション*リコネクティブヒーリング*ヒプノセラピー*クリスタルボウル~